ツアー旅行ではなく、フリーで台湾を旅する人がお土産を買いに立ち寄ることが多いのが迪化街(ディーフォァジエ)。雑多でレトロ感漂う乾物街です。台湾土産で有名なカラスミや漢方薬、ドライフルーツ、竹細工などのお店が軒を連ねています。買付けで台湾へ行く時には必ず立ち寄るエリアです。
実はお店でお茶請を入れる容器として使っている二段式の竹籠はこちらで求めたものです。ドライフルーツも愛文芒果(アイウェンマングゥ)や水蜜桃、棗などを購入しています。
迪化街の象徴と言えば永楽市場に、恋愛成就の廟として知られる霞海城隍廟(シャーハイチョンファンミャオ)があります。道路を挟んだ向かい側にWatosonsビルがあります。このビルは台湾で漢方薬局を開いていた李俊啓さんが香港のドラッグストア屈臣氏から代理権を得て、ここで西洋薬の輸入販売を始め、1917年に建てられた台湾初の西洋薬局です。そのためか建物の壁面には屈臣氏の英語名であるA S WATSON & Coの文字が刻まれているんだそうです。この建物の向かって左側に階段があります。階段を上がって2階と3階に”ASW”があります。
こちらのお店は台湾紅茶のお店です。店名の”ASW”は「A S WATSON」の頭文字からつけられたそうです。これまで近くに来ていながら訪ねる機会がなかったのですが、茶芸館はあちこち行きましたので今回は紅茶のお店を訪ねることにしました。訪ねる直前に乾物屋さんで大量のドライフルーツを購入したため、大きなダンボールケースを抱えて上る階段は超大変!!汗ぐっしょりで2階のお店にたどり着きました。
店内はと言うと、映画ハリーポッターをイメージさせるようなレトロで落ち着いた雰囲気。窓の外の喧騒が別世界のような空間です。取り扱う紅茶の種類が多いので迷ってしまいましたが、お茶請用にスコーンやマドレーヌがついたセットを注文。メニューには正しい日本語の表記もありますのでご安心ください。ティーポットに入った紅茶とスコーンのセットで360元です。円安が進んだせいで為替レートは最悪です。この日のレートは1台湾ドルが4.81円。以前は1台湾ドルが3.3~3.4円でしたのでほぼ5割増しです。でも満足度は高いのでおすすめです。急ぐ旅でなければ”ASW”でゆったりまったりした時をお過ごしください。
※ティーポットは保温力が強く暖かな紅茶が愉しめます。3杯分の紅茶が入っています。