おいしい中国茶の淹れ方(おいしいを探る)

コラム「お茶の壷」第一話は”おいしいを探る”についてお話します。
おいしい中国茶の旺徳福WEBサイトの記事に次のように書いています。

お茶は嗜好品であり、「おいしい」という尺度は人それぞれ千差万別です。個人の好みやその日の気分、体調が、味覚に大きく影響します。道具や作法にこだわらず、楽しみながら経験を積んで、自分自身の「おいしさ」を見つけ出してください。

自分なりの「おいしさ」をどうやって見つけ出すの?
茶葉の良しあし、お茶を淹れるときに使うお水の水質と温度、お茶を淹れる茶器など様々な条件でお茶の風味や香りが異なります。どのような条件で、どのように淹れたか、おいしいと感ずるお茶が淹れられたか、これらを記憶に留めながら経験値を上げていくのが王道なのだろうと思います。
では、茶葉の良しあしの見分け方、お水についての知識、茶器の種類やその特徴など、学ぶことが多すぎていったいどこから始めたら良いのだろうか?益々迷いの深みにはまり込んでしまいますね。
茶葉の見分け方などこれらのことについては今後少しづつお話することにします。

まずは入門編としておすすめする方法をご案内させていただきます。
おいしいお茶を淹れる様々な条件については先に述べた通りですが、お家や仕事場でお茶を淹れるときに使う茶器はいつも決まったものをお使いになると思いますし、使うお水も同じかと思います。
そこでご提案です。おいしいお茶を淹れる基本は、茶葉の量と、お湯の温度、そして蒸らす時間の関係性です。
おいしいお茶を淹れる3つの条件のうち、まずは使う茶葉の量を常に一定にします。また、お湯の温度も一定にします。
そうすると変化する条件は蒸らす時間ですね。はじめは蒸らす時間で自分にとってのおいしいを探ることから始めましょう。45秒がおいしいと感じるか、1分がおいしいのか、あるいは1分20秒がおいしいと感じるか、自分にとっての最適な蒸らし時間を見つけ出してください。その日の体調によっても感じ方は変わると思いますが、徐々に自分にとってのおいしい蒸らし時間が見つかりますよ。おいしいお茶を淹れる蒸らし時間が見つけられたら、後はコントロールが自在にできるようになります。蒸らし時間を短くすれば少し薄めのすっきりしたお茶が淹れられますし、時間を延ばせば濃い目のどっしりした味が楽しめます。とは言っても、あまり濃いお茶はおすすめしません。お茶を飲む時間帯にもよりますが、眠れなくなったり、濃い液体はやはり胃に負担を掛けてしまいます。私の場合は少し薄めのすっきり系が好みです。

お湯の温度ですが、緑茶・白茶・花茶などは一度沸かしたお湯を落ち着かせて85℃前後がおすすめです。緑茶はお湯の温度が低目の方がより甘味を引き出せるようですが、あまり温度を下げてしまうと香りが薄くなってしまいます。龍井茶の場合は温度を下げても80℃くらいまで、清々しい香りを愉しむことをおすすめします。
青茶(烏龍茶)・紅茶・黒茶(プーアールなど)は100℃がおすすめ。あくまでも人それぞれの好みがありますが基本は100℃と思ってください。慣れてきたら少し温度を下げてどっしりとした深い味を愉しんでみましょう。お湯の温度を下げた場合は、蒸らしの時間を少し長めにするのが良いでしょう。
別の機会にお話ししますが、青茶(烏龍茶)・紅茶・黒茶の場合は一煎目は”洗茶”(せんちゃ/シィーチャァ)と言って、おいしいお茶をいただくために軽く蒸らします。茶葉のひらきを良くしてコンディションを整えるために行います。この一手間でお茶がおいしく入りますよ。あくまでもコンディションを整えるのが目的ですので、大量にお湯を注いだり、長い時間蒸らすのはもったいないです。茶壷(急須)をお使いなら半分より少し多めのお湯を注いで蓋をしたら、ゆっくり5つか6つ数えて茶海に移します。つまり実際に飲み始めるのは二煎目からってことですね。良い茶葉の場合は三煎目に味がぐっとのってきますよ。お茶を淹れる回数が進めば少しずつ蒸らす時間を延ばしてください。
※150㏄の茶壷(急須)の場合、使用する茶葉は4~5gほどが目安です。

さあこれであなたもおいしい中国茶・台湾茶を存分にお愉しみいただけますよ。
おいしいを探る旅の始まりです。