中国茶の基礎知識

六つの色に分ける中国茶

中国茶の区分は、茶葉そのものの美味しさを味わう「基本茶」と、この茶葉に花の香りを吸着させた花茶や、見た目にも楽しめる工藝茶などの「再加工茶」があります。「基本茶」はその発酵(酸化)の度合いと製法、そして茶葉の色や水色(お茶の色)から、緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶の六種類(六大茶類)に分類することができます。

緑茶

緑茶は非発酵茶、つまり茶葉を発酵させないお茶です。

日本茶は生葉に高温の蒸気をあてて発酵を止めますが、中国では釜で炒ることで発酵を止めます。

日本の緑茶に比べ、水色も薄く、渋みもあまり感じません。緑茶にはフェミノールやカフェインが85%以上、葉緑素(クロロフィル)が50%以上残留しており、天然成分が多く含まれるため、衰弱と癌病の抑制、殺菌、消炎などの効果があることがわかっています。

緑茶は有名な品種が多く、良い香りとすっきりとした味わいが特徴です。

実は中国で最も多く作られ、飲まれているのは緑茶なんですよ。少し湯を冷ましてから蓋碗やグラスでいれるのがおすすめ。茶葉の緑が鮮やかでグラスの中で揺れる茶葉を見ているだけでも楽しいですよ。

浙江省杭州市西湖周辺の西湖龍井が代表的な銘茶です。

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白茶

白茶はごく軽度に発酵させたお茶です。製茶工程で茶葉を揉捻(茶葉を揉む作業)しないので、白い産毛に包まれていることから白茶と呼ばれます。水色は淡く、味は涼やかでデリケートですが、カフェインの含有量の高いお茶です。精神安定や解熱の効果があると言われています。

中国では色んなお茶を飲んできた人が最後にたどり着くお茶と言われ、代表的な白茶は、白牡丹、白毫銀針があります。

少し低めの温度でいれると、お茶のもつ甘みをしっかりと引き出すことができます。

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黄茶

黄茶の製茶法は緑茶とほぼ同じですが、釜炒りしてからまだ熱のある内に紙で包んで軽く発酵させる後発酵茶です。工程に手間がかかるため、生産量が少なく珍重されています。

白茶と同じく精神安定、解熱効果があると言われ、緑茶同様、少し熱湯を冷ましてからいれると、甘くフルーティーな香りと味が引き立ちます。グラスでいれると茶葉の美しさも楽しめます。

湖南省の君山銀針や四川省の蒙頂黄芽が有名です。



青茶

青茶は烏龍茶とも呼ばれる半発酵茶です。製茶工程は大変複雑で、発酵のバリエーションも様々です。

茶葉を日光にさらす過程で、茶葉が青みを帯びた色に変化することから青茶と呼ぶようになったとも言われています。

福建省と台湾の烏龍茶が有名で、緑茶の爽やかさと紅茶の濃厚さを併せ持つお茶です。茶壷や蓋碗を使い、茶葉は少し多めにして、熱湯で淹れます。花のような香りは湯温が高いほど引き立ちます。

【烏龍茶ポリフェノール】

半発酵の烏龍茶には肥満予防、コレステロールと中性脂肪値の改善、血圧上昇の抑制、ストレス解消、美容効果、虫歯予防など多くの効能があると言われています。烏龍茶の薬効成分の中でも烏龍茶ポリフェノールは老化防止の抗酸化作用、酵素の働きを促進する作用に優れています。

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紅茶

紅茶は完全発酵させたお茶で、製茶方法の違いによって、小種紅茶、工夫紅茶、紅砕茶の三種類に分けられます。中国の紅茶はミルクや砂糖を用いずそのままいただきます。英国の紅茶のもとになったのが中国の紅茶で、安徽省産の祁門紅茶は世界的に有名です。解毒作用に効果があると言われており、茶壷や蓋碗、あるいは英国風にポットに入れてお楽しみください。

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黒茶

緑茶を後発酵させたものが黒茶です。その昔、緑茶を辺境地域に販売するために、緑茶を蒸して圧縮する製茶方法が考えられ、輸送中に自然に発酵して生まれたものです。

雲南省の黒茶はプーアール茶と呼ばれ、脂肪を分解する力が強く、ダイエット効果の高いお茶と言われています。固形タイプとほぐしたタイプ(散茶)とがあり、独特の風味を持っています。

飲むときは必ず洗茶して、ちりやほこり、匂いなどを洗い流し、茶葉を開かせやすくします。

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花茶・茶外茶

お花の香りを楽しむ花茶にはリラックス効果、美容効果があるといわれています。
グラスに入れて、茶葉の広がる姿や美しい水色をお楽しみください。

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